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プール監視員の道
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プール監視員の適正人数

 プール監視員の適正人数は、
  プールの形状や利用者の状況を踏まえ、
 監視が十分に行き渡る人数であることが理想です。
<プール監視員の必要人数の積算方法>
・行政基準
 「プールの安全標準指針」によると、「プール全体がくまなく監視できるよう施設の規模に見合う十分な数の監視員を配置することが必要である」と明記されるに留まり、具体的な人数は示されていません。
 このため、プールの監視計画の立案では、プールの形状と対象利用者に応じた危険個所を抽出し、必要となる監視個所を元に監視員の人数を計画する必要があります。
 なお、各監視員の役割はプールや設備が隣接している場合などでその役割を兼任することが出来る個所が多くあります。個別プールで検討した人数から全体を検討した場合の重複人数を調整し人数を決定します。

幼児用プール ・幼児用プール  専属に1名以上
 水深30cm〜50cm程度の幼児の利用が対象であるプールです。
 幼児が単独で遊ぶこと自体が大変危険であり、保護者等が付き添う必要があります。
 監視員は、確実に保護者が付き添う(目を離すことがない)ことを常に確認する監視と、万が一保護者が油断した際に溺れた幼児を発見し救助を行う役割を担います。
 私感での必要人数
 ・小さいプール、利用者が少なくても専属に1名以上。
 ・幼児用滑り台がある場合、別に1名必要。
 ・保護者の付き添いを徹底しないプールでは、監視員が何人いても安全確保はほぼ不可能。これを無理に実施すると仮定すると8m間隔で1名が必要。それでも安全確保は難しい。
多目的プール ・多目的プール  専属に2名以上
 利用目的(遊泳・歩行等)を定めておらず、水深80〜100cm程度で主に小学生等が遊ぶために利用するプールです。
 利用者の人数に応じて、プール内は混乱するため、事故発生の懸念が飛躍的に増大します。
 混雑状況でも事故防止のために一定の秩序を維持するため、監視のための注意が確実に行われるよう拡声器や警笛を用いた注意とその効果が担保される状況である必要があります。
 私感での必要人数
 ・面積15×15メートルプールの大きさで2名以上。
 ・利用者が50名で計3名以上。
 ・利用者が100名で計4名以上。
流水プール ・流水プール  専属に2名以上
 起流ポンプにより1方向に流れがつくられたプール。
 ポンプ出口部分で流れを阻害する行為、流れに逆らう行為等による迷惑行為と、行為に伴う事故を主に防止する。
 浮き輪等で浮かんでいる利用者が多い為、利用者の身長が水深に対して十分でない場合には、他者との接触や波等により浮き輪等が反転し溺れることがあるため、迷惑行為の排除を反転等による溺れを早期発見と救助を主眼においた監視を行う。
 私感での必要人数
 ・流水プール全体が目の届く大きさであったも、死角があることから利用者がどれだけ少なくても2名以上が必要。
  (1名起流ポンプ出口付近と、その対角線となる位置)
 ・30人以上の利用で3名以上。
 ・100名以上の利用で4名以上。
 この他、プールの大きさや形状。橋等が設置され見通しが出来ない個所がある場合、上記の人数を含み各個所毎に1名毎となる人数が必要。
25mプール ・競泳用プール 25m
 ・コースロープで仕切られ、完全に競泳目的に使用されている場合 1名以上。
 ・コースロープで仕切られてはいるが、遊泳・歩行・遊び等の多目的での利用の場合
  利用者の大半が大人の場合(水中歩行・遊泳が中心) 2名以上。
  利用者の大半が子供の場合 2名以上。但し人数に応じて監視員を増やす必要が大きい。
 ・コースロープで仕切らず、多目的での利用の場合
  3名以上。人数、利用目的と年齢層により監視員を増やす必要が大きい。
50mプール ・競泳用プール 50m
 ・コースロープで仕切られ、完全に競泳目的に使用されている場合 2名以上。
 ・コースロープで仕切られてはいるが、遊泳・歩行・遊び等の多目的での利用の場合
  利用者の大半が大人の場合(水中歩行・遊泳が中心) 2名以上。
  利用者の大半が子供の場合 3名以上。但し人数に応じて監視員を増やす必要が大きい。
 ・コースロープで仕切らず、多目的での利用の場合
  4名以上。人数、利用目的と年齢層により監視員を増やす必要が大きい。
 競泳用プールの具体的な配置については、プール監視員の配置場所 競泳等プール へ
 
スライダー着水
 ・スライダー 専属に2名以上が必要
 スライダーの上部では、滑る時の注意事項。及び一人づつ滑らせる。
 スライダー下部(階段入口)では、利用制限の確認(身長等)
 着水プールでは、スライダーから滑って人とプール内に残っている人の衝突防止。着水時の溺水等の救助。
 ・小さなスライダー1台 スライダー上部1名、着水プール1名 計2名以上。
 ・大きなスライダー1台 スライダー上部1名、下部1名、着水プール1名 計3名以上。
 スライダーが複数ある場合、滑り口毎に1名、下部1名、着水プール1名以上が必要。
 すべり台  ・すべり台 1名以上
 すべり台の監視では、着水時における溺水者の救助。滑った際の他者との衝突防止をはかります。
 ・すべり台側面等で利用を案内でき、更に着水場所を瞬時にフォローできる個所に1名必要。
 遊具があるプール  ・アスレチック等の遊具があるプール 2名以上
 遊具がある場合、その設備が監視員の視界を大きく遮ります。
 大きさに応じて対角線上に2名以上、設備を4面から監視するために4名以上。
 利用者や構造による死角を考慮して増やす必要があります。
 ・救護室、監視員詰所 1名以上
 救護室や又はプールサイドに監視員詰所を設ける場合、1名以上が必要。
 大きい施設では監視員の他、看護師等を常駐させる場合もあります。
・その他
 更衣室等の盗難防止。飲食スペースにおける飲酒行為の監視などを行う場合、別途監視員が必要となります。 

 プール監視員の適正な監視人数は、具体的な基準は示されていない為、プール大きさや形状、利用者の人数。対象となる利用者の種類等を含めて検討する必要があります。

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