プールは、夏場に涼しく楽しいというイメージの反面、
一度事故が発生した時、
溺水死や後遺障害を残す大事故につながる危険性を内包した施設です。
<プール監視員の心構え> プールの水が人に与える影響はとても大きなものです。
水は空気中より25倍の早さで体温を奪います。
水による体温低下による生理機能の低下に加え、遊泳行為等による全身運動が心臓等に与える負担も大きなものとなります。
また、全身運動による疲労は、遊泳中の本人自覚以上に蓄積されている場合が多く、プールから上がった時に初めてその疲労状態を自覚したという経験がある人も多いでしょう。
ズボン等の衣服のない素肌は怪我をしやすく、さらに手足等の水のふやけにより、些細なことでも怪我(裂傷)がしやすい状態です。
濡れたプールサイド。濡れた素足は滑りやすく転倒事故も発生しやすい状態です。
プール内での転倒。その他、水場で意識が混濁する事案が発生した際は、水があることから物理的な怪我をし難い反面、水による呼吸困難を引き起こし、些細なきっかけであっても命に関わる溺水事故に発展します。
このような危険性を認識し、事故の未然防止。事故発生時の重大事故となる前の早期発見。
適切な救助活動による救命措置等の実施。
事故発生時には自身の行動が溺水者の命を左右することを肝に命じなければなりません。
実際に溺水事故が発生した状況は、訓練等で想像できる程度の甘いものではありません。実際に事故がおきた状況については、「
溺水事故の実際」へ