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プール監視員の道
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プールの排水口事故と安全対策

 プールの大きな事故原因となる吸排水口(吸排水溝)の安全対策。近年のプールの構造についてです。
・プールの排水口事故と安全対策
 吸水に関する事故は、平成18年のふじみ野市のプール事故が記憶に新しい方も多いと思いまいます。しかし、この事故に至るまでにも吸水口・排水口を原因としたプール事故は過去に何度も発生しています。
 このような痛ましい事故が発生しないよう、現在のプールはより安全な設計が用いられるようになっています。また、古いプールにおいても改修により事故をおこさない為の安全対策が取り入れられています。
 安全運営について十分になされているプール施設では、複数の安全対策を取り入れることで、万が一にも事故が発生しないような措置が取られています。
・代表的な安全対策
オーバーフロー循環システム ・オーバーフロー循環システム
 営業時間中にプール内で水を吸う吸水口を廃止し、プールから溢れた水を回収し循環させてプールに戻す方式。
 プール内で吸水として作用する時は、水を抜くための排水時のみとなり、営業時間外にしか使用しない。近年の新しいプールで用いられている。
排水口 ・吸水(排水)口の分散化
 ・吸水(排水)口の分散化
 吸水時に大量の水の吸水と、大きな圧力がかかることで巻き込まれた人の脱出が困難になることから、吸水口をプール内に複数設置し、吸水にかかる圧力を分散させたもの。
 万が一の吸水口(吸水面)に吸い付くなどしても、従来のものと比べて離脱(脱出)が容易となる。
 ・桝の設置(スペースの確保)
 プール内の吸水(排水)口に一定のスペースを設けたうえでプールに接続する。
 スペースがあることで、利用者が行き来するプール遊泳エリアに面する開口面が大きくなり圧力を分散している。

・蓋の設置
 吸水(排水)口がある桝(スペース)を覆う為の蓋。蓋は、巻き込まれ防止に格子状で丈夫なつくりであり、例え重量がある場合でもボルトによりしっかりと固定され工具を用いて意図的に作業を行わないと外れない作りになっている。

・吸い込み防止金具の設置
 吸水口に直接取り付けられた金具。
 吸水口内(パイプ内)に人の手足等の一定以上の大きさの物を吸い込めないようにするための金具。
 万が一巻き込まれても、内部に引き込まれないため早期に救助活動が出来るようになっている。
 ・緊急停止装置
 監視員員室、プールサイド等から操作できる位置にポンプ系統の緊急停止スイッチを設けている。
 万が一の事故。事故につながる設備の不具合等が発見された時にすぐにポンプを停止させる。

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